庄内海中に6種目の非造礁サンゴ確認

海辺の掲示板

今月上旬、スタッフの一人が四島ジェッティをガイド中に、気になる一枚の写真を撮ってきて見せてくれました。 山形県・庄内の海ではこれまで見たことのないサンゴ類で、しっかりした枝状の骨格を持ち、先端から長い触手を伸ばしているのが特徴的でした。

調べてみるとキサンゴ類であることは分かったものの、庄内で確認されているキサンゴ類はオノミチキサンゴ 1 種のみ。 しかし、写真の個体はオノミチキサンゴとは明らかに違い、

  • 触手の長さ
  • 枝の側面からの触手の出方 が既知のオノミチキサンゴと一致しませんでした。

キサンゴ類は種類が多く、国内でも詳細な資料が少ないため同定は難しいのですが、 日本海・東北という分布特性を加味すると「エントウキサンゴ(Dendrophyllia cylindrica)」が最も可能性が高いと判断しています。

サンゴは大きく 造礁サンゴ と 非造礁サンゴ に分かれます。

  • 造礁サンゴ サンゴの体内に褐虫藻という小さな藻を住まわせ、光の力で栄養を作ってもらう“太陽パワーで育つサンゴ”。
  • 非造礁サンゴ 触手でプランクトンを捕まえて食べる“ハンターサンゴ”。光が少ない環境でも生きられる。

キサンゴ類はこの 非造礁サンゴ に属します。

今回の個体がエントウキサンゴであれば、 庄内海中で確認される非造礁サンゴとしては 6 種類目となる新しい発見です。

庄内海中図鑑「多彩な海の生物」カテゴリーも、今回の個体を新たに追加しました。

毎年、そして毎日同じ場所に潜っていても、海は必ず新しい表情を見せてくれます。 今年は特に「固定概念を捨てて観察することの大切さ」を強く感じるシーズンです。

皆さまもぜひ、 “いつもの海”を、好奇心いっぱいの目でダイビングしてみませんか。 きっと、まだ出会っていない生き物が待っています。

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