砂の原の小さな住人たち

加茂水族館東海岸物語

一見、ただの静けさだけが横たわる砂の原。
けれど目を凝らせば、そこには無数の息づかい。影よりも淡く、風よりもそっと、小さな命たちが砂の隙間で物語を編んでいる。

そんな世界を求めて、連日ビーチダイブで砂地を探索してきました。 何もいないように見える場所ほど、実は面白い生物がたくさん隠れています。最近話題のミミイカは、今日もいつものように目だけを出してひっそりと潜んでいました。 さらに、孵化したばかりと思われる小さな小さなクロヘリアメフラシも多数確認。 水中をふわりと漂う個体もいれば、砂地にそっと着底している個体もいて、季節の移ろいを感じさせてくれます。

そして砂地のウミウシといえば、やはりヘッドシールドスラッグ。 日本語では “頭楯目(とうじゅんもく)” と呼ばれ、頭部が盾のような形をしていることが名前の由来です。 とはいえ、やっぱり “ヘッドシールド” の方がイメージしやすいのは私だけでしょうか。 この時期の砂地では、カノコキセワタやカラスキセワタが代表的で、砂に潜りやすい独特の頭部構造をしています。

毎年6月中旬ごろに姿を見せるアカボシエチゴウミコチョウは、初日は確認できなかったものの、2日目にはあちらこちらで観察できました。形は違えど、アカボシエチゴウミコチョウもヘッドシールドスラッグの仲間。砂に潜りやすい構造を持ち、季節の訪れとともに静かに姿を現します。

同じ海に毎日潜っていても、出会う生き物は毎日違う。 それが砂地ダイビングの面白さであり、海の奥深さだと改めて感じます。

ウミウシをもっと詳しく知りたい方には、ウミウシエコロジー(生態学)コースがおすすめです。

この日の海況コンディション】
天気☀️☔ 気温 28-22℃ 水温 22-19℃(Av20℃) 平均透視度 5-8m 風 E

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